マンション売却に伴う諸費用

2019/02/20

マンションを売却するなら、少しでも高値で売却したいものです。

せっかく希望通りの価格あるいはそれ以上の価格で売却出来ても、様々な費用を支払わなければいけなくなると、結局、手元に残る金額が目減りしてガッカリ…。ということもあります。

 

マンションを購入した際にも様々な費用が発生してしまったように、マンションを売却するときにも様々な費用が発生します。

 

そこで、マンションの売却に必要が諸費用にはどんなものがあるか確認し、それらの費用を少しでも抑える方法について探ってみることにしましょう。

    ◆目次

1.マンション売却の流れと諸費用

まずは、マンションの売却するためには、どんな流れで行なうのか、そして、その流れの中でどんな費用が発生してしまうのか確認しておくことにしましょう。

 

マンションの売却は次のような流れで行なわれます。

Step 1. マンション売却開始前・媒介契約

マンションの売却を行なうときには、どの仲介業者に仲介を依頼するか選択し、「媒介契約」を結び、最初のマンションの売り出し価格を設定します。

 

中古マンションの場合、リフォーム済の物件の方が売れやすい傾向にあります。そのため、ここでは必要に応じて『クリーニング費用』と『修繕費用』が発生することになります。

Step 2. マンション売却スタート

マンションの売却をスタートすると、仲介業者は少しでもマンションを高く売却出来るように、紙媒体の広告を出したリ、ネットに掲載したりします。

 

仲介業者はこうした宣伝広告活動についてマンション売却の依頼者へ報告義務があります。また、マンション売却を有効に行なうために必要な『広告費』については、売却依頼者が仲介業者に広告の依頼を行なった場合にのみ仲介業者が売却依頼者へ請求することが出来ますが、それ以外のケースは売却依頼者へ請求することは出来ません。

Step 3. マンション売却のための売買契約締結

マンションの売却先が決まったなら、仲介業者を経由して売買契約を結びます。売買契約書は仲介業者が作成しますので、内容をキチンと確認することが大切です。

 

分からないことや、疑問に思う内容については、契約を結ぶ前にクリアーにしておき、後になって「知らなかった」ということがないようにしておくようにしましょう。

 

売買契約を結ぶと仲介業者に対して『仲介手数料』を支払うことになりますが、この時点では全額の仲介手数料を支払う必要はありません。

 

けれども場合によっては50%の仲介手数料を支払う必要があるケースもありますので、売買契約書の内容の確認漏れがないようにすることは重要です。

Step 4. 決済・売却先へマンションの引き渡し

売買契約を締結して、売却先へマンションの引き渡しを行ないます。

この時、様々な手続きが必要になりますので、多くの費用が発生することになります。マンションの売却の仲介を行なった仲介業者に『仲介手数料』、マンションの所有者が変更になることによる住所変更登記などを代行する司法書士に支払う『登記費用』、売買契約書に貼付する『印紙代』、住宅ローンの残債がある場合に支払う『一括繰上返済』とそれにかかる『一括繰上返済手数料』が必要になります。

 

譲渡所得が発生した場合は『所得税』と『住民税』が課税されます。

2.マンション売却に伴う諸費用金額

マンション売却の流れとそれぞれの流れの中で発生する諸費用について確認して来ましたが、次に、それぞれの諸費用の金額について詳しく見てみることにしましょう。

 

◆仲介手数料

 

諸費用の中で最も大きなウエイトを占めるのが、仲介業者に支払う『仲介手数料』になります。仲介手数料には、上限が定められています。以下の計算方法で計算される金額が仲介手数料の上限になります。

 

仲介手数料上限(400万円超えるばあい)=売買価格×3%+6万円(別途消費税)

つまり、売買金額が3,000万円だった場合、3,000万円×3%+6万円=96万円が仲介手数料の上限ということになります。

 

仲介手数料の支払い方法は、決済時にまとめて支払う方法と契約締結時と決済時に50%ずつ支払う方法があります。

 

この仲介手数料は、仲介業者によって大きく違いがあります。上限金額まで請求するところもありますが、中には仲介手数料が無料というケースもあります。

 

◆住宅ローンの抵当権抹消登記・住所変更登記費用

 

マンションの売却に伴って、住宅ローンの残債がある場合は住宅ローンの抵当権抹消登記の手続きが必要になります。

 

住宅ローンを利用している場合、該当するマンションはローンの抵当になってしまっています。そのため、マンションを売却する際には、マンションが抵当になってしまっている状況を解消してから、買主に引き渡す必要があります。このために行なわれる登記が「住宅ローンの抵当権抹消登記」になります。

 

『住宅ローンの抵当権抹消登記』費用は、不動産1件当たり1千円になります。

 

また、売却が住み替え目的のケースは住所が変更になりますので、「住所変更登記」が必要になります。このための登記を行なうために『住所変更登記費用』が必要になって来ます。このための費用も1千円必要になります。

 

これらの登記手続きを司法書士に代行依頼する場合は、その費用も必要になって来ますので、司法書士への代行手数料として1万円から3万円発生することになります。

 

◆印紙税

 

売買契約を締結するときに、売買価格に応じて印紙を契約書に貼付する必要があります。

例えば、売買価格が3千万円の場合、1万円分の印紙を貼付することになります。この印紙税が適用されるのは、平成30年3月までになります。

この税率が適用されなくなってしまった場合、売買価格が3千万円の場合、必要な印紙は2万円分になってしまいます。

 

一括繰上返済手数料

 

売却マンションの住宅ローンが完済されていない場合、マンションの売買に伴って「一括繰上返済」が必要になって来ます。

 

つまり、住宅ローンの一括繰上返済を行なうことで、売却されたマンションの住宅ローンがゼロになり、新しい持ち主は安心して購入することが出来るようになります。

 

そして、一括繰上返済を行なうためには、『一括繰上返済手数料』を支払う必要があります。この手数料は銀行によって異なります。

 

◆譲渡所得による所得税・住民税

 

購入したときよりもマンションを高く売却出来たときに「譲渡所得」が発生します。この所得に対して『所得税』と『住民税』が課税されてしまいます。購入してから5年以内に売却した場合は、譲渡所得に対して所得税と住民税を合わせて39%、5年以上経過している場合は20%課税されます。

3.マンション売却に伴う諸費用を抑えるには?

マンション売却によって生じてしまう諸費用について確認して来ましたが、少しでも安く抑えておくことで、最終的に受け取ることが出来る金額を増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

まずは、売買を依頼する仲介業者を慎重に選ぶことが大切になって来ます。

 

マンション売却に伴う諸費用の中で大きなウエイトを占める仲介手数料を安く抑えるために、複数の仲介業者に見積もりを依頼するようにしましょう。

 

これは、仲介手数料の比較だけでなく売却価格の査定金額を比較する上でも役に立ちます。

 

また、複数の仲介業者に見積もりを依頼することで、仲介手数料の値引き交渉も行ないやすくなります。

 

値引き交渉を行ないやすい条件として、以下の条件もありますので、その点も考慮して行なうことでよりスムーズになります。

・売却物件が少ない時期を狙って行なう。

・売却価格が大きな物件で、他の仲介業者と競合している。

・人気の高く直ぐに買い手が付きそうな物件で、他の仲介業者と競合している。

 

いかがでしょうか?これらの要件に当てはまる場合は、値引き交渉をスムーズに進めることが出来る可能性が高いと言えます。

 

ただ、仲介手数料をなるべく安く抑えることも大切ですが、売却サービスの質の低下につながってしまうことのないように上手に交渉をすることも重要なポイントになります。

 

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